ひきこもり・ニート・不登校の実態


■「ひきこもり」の実態

 ●「ひきこもり」とは?

 「ひきこもり」とは、簡単に言えば「家にひきこもっている状態」のことです。ただし、病気や障害などの止むを得ない理由によって家から出ることができない状態、および高齢者の「閉じこもり」と区別するため、以前は「社会的ひきこもり」と呼ばれていました。しかし今は、「ひきこもり」と言えば、青年期・成人期の「社会的ひきこもり」のことを指すことが多いようです。

 ●「ひきこもり」の定義

 このような「ひきこもり」の状態にある人は、以前から医療や福祉の対象として、問題にされていたのですが、ただの状態像であるため、その定義は曖昧でした。
「ひきこもり」が、不登校に続く大きな社会問題として、一般に認知されはじめたのが1990年代後半。その時期に、精神科医である斎藤環氏が、著書『社会的引きこもり──終わらない思春期』(PHP新書、1998年)を上梓し、そのなかで「ひきこもり」を以下のように、シンプルに定義しました。この定義が現在も踏襲されています。

二十代後半までに問題化し、六カ月以上、自宅にひきこもって社会参加しない状態が持続しており、ほかの精神障害がその第一の原因とは考えにくいもの
(斎藤環著『社会的引きこもり──終わらない思春期』〔PHP新書〕、PHP研究所、1998から引用)

 ●「ひきこもり状態」にある当事者の数

 現在のところ最も信頼性の高い調査(川上憲人氏による厚生労働科学研究)によると、現在ひきこもり状態にある子どものいる世帯は、全国で約26万世帯と推計されています。

 ●「ひきこもり状態」にある当事者への対応・支援

 「ひきこもり」が社会問題として注視されるなか、厚生労働省も2003年に「『ひきこもり』対応ガイドライン」を作成し、2009年度からは省内に「ひきこもり対策推進事業」を創設するなど、本格的な対策に向けて動き出しています。
2010年には、厚生労働省「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」が公表され、当事者や家族などへの具体的な支援を枠組みも提示されています。私たちが行っているような「フリースペース」も、そのなかの重要な社会資源の一つに位置づけられています。

 また、そのなかでは当事者の来談・受診をできるだけ早く実現することが、「ひきこもり状態」の長期化を防ぐための視点として重要であることが強調されています。

(参照:厚生労働省「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」〈http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000006i6f.html〉)


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